住宅ローンの金利は、その時代の景気により大きく変動があります。
公的融資である住宅金融公庫の金利推移においては、バブル景気前までは基準金利4%程であったのが、バブル景気に突入してから5.5%程に上昇しました。
バブル崩壊後、金利は下がり続け2%まで下がりました。
ここ数年は2%~2.5%付近となっています。
都市銀行の変動金利の推移は、さらに激しくなっています。
平成2年、住宅金融公庫の5%程に対し、8.5%という高い金利を記録しています。
長期金利においては、2000年のITバブル期や2006年の新興市場バブル期に少し上昇しました。
しかし、上昇したといっても、その金利は2%程度で15年間、ほとんど2%を超えていません。
2011年の震災以降の金利動向
2011年の東日本大震災やリーマンショックの影響で、下落傾向になりました。
さらに2013年4月、異次元緩和と呼ばれる大規模な金融緩和策が発表されたことにより、金利は急下降しました。
しかしあまりに大規模な金融緩和策により、市場の機能が低下し、混乱などを招いたことにより一時金利は上昇しました。
この上昇は、世界の金利情勢に付随したあくまで一時的なもので、株安などの影響もあり近年は低下傾向にあります。
このような景気が徐々に回復していけば、それに伴い長期金利は上昇します。
しかし簡単にはインフレ経済に移行するとは考えづらく、仮に金利が上昇したとしても高金利になる可能性は低いと見られます。
いずれにしても長期金利は現在が歴史的低水準であり、今後更に下落するという可能性は低いと言えます。
変動金利においても引き続き1%を下回るものが提供されており、住宅ローン利用者にとっては追い風が吹いている状況であると言えます。